わたしのソーラータウン想い出 ③

お隣りの東久留米市にて「下里モデルハウス」を建築。居心地から家具・建具・金物の収まり、使い勝手、工程管理から予実管理まで様々な検討を行いました。
職人さんたちも乗ってやっていた感じです。私も向上心(今では信じられないかも知れませんが当時はあったのです)と高揚感からほぼ毎日現場行って大工さんから色々習っていました。中でも壁天井の目透かしの取り合いの説明が印象に残っています。書いていいことかどうかわからないですが、「俺は何分がいい」「な、その方がいいだろう」とか大工さんなりのこだわりをそれぞれ熱く語っていました。
下里モデルでは、検討中のお客様へ向けての勉強会シリーズ開催。住まい教室と題し理解を深めていくことに努めました。参加された皆さんも「共に住む」というか「ちょうどよい距離感」みたいなものを考えて下さったのではないでしょうか。
個別の設計でなく大切なのは全体最適。あえて外壁を統一して一つの街並みとなるようにしました。上部をメンテナンスも鑑みガルバリウム鋼板。空の色を取り込んで広く感じたいので天気によって空色になるシルバーのガルバ、それも小波で統一。カチッとするより小波の方がいい塩梅に空模様を反映してくれます。下半分は少し遊ぼうと湿式のそとん壁。住まい手が選んでランダムになった方が永年で味わいになると、基本色はアースカラーで3色から選んでもらうことにした。
街並み単調にならないように、敷地の道路側は駐車場にして空地にする。植栽を配し圧迫感のない雰囲気に。風も広く抜けて微気候の構築につながり住みやすさにつながります。
プライバシーを守る目隠しも緑でやさしく。アプローチは半パブリックな面を持っているので、必ず一本のシンボルツリーを全戸共通の要素として植えて、枕木を使った舗装も統一した。プライバシーとパブリックの線引き、緩やかな線引きとなるように計画しました。
街全体の共通の要素として緑があると、時間が経つにつれ表情が豊かになることを学びました。完成時より10年経た街並みの方が柔らかな風景になっていました。
造成工事も完了し、i-worksも諸々まとまってきたので、いよいよソーラータウン久米川のモデルハウスに着手しました。売建販売と言って、土地の売買契約を締結頂き、建物の打合せを開始する形態です。
事業としては、販売価格の周辺相場との乖離が懸念されていました。
下里モデルを原形とする基本マスタープランに、お客様にオプションを選んでもらう仕組み。それでも出てくる軽微な変更点は相羽建設の設計部が対応することでコストアップを抑えました。
お客様の予算管理もわかりやすいように、標準金額にオプションを選んでオンする見積ソフトを作成し、わかりやすい形で予算調整できるようにコスト管理しました。
そうこう取り組んだソーラータウン久米川は2002年全棟完工ご入居頂き、晴れて完成しました。住まい手皆さんと携わった皆の集いは感慨無量で今でも忘れません。
私のスタイルの原形になっていると思います。今でもお互いに20有余年の年月を経たおじさんおばさんとして話を出来るのが一番の楽しみであり、モチベーションになっています。
( ↓写真 )は20年前の風景。なんだか郷愁に駆られます。